第一章
「ああ!」
すると、ラディスは手のひらの上にぽんと拳を置いてから嬉しそうに笑って。
「じゃあ、今日から宜しくな!」
えっ?
「ど、どういう……」
青年が困惑していると。
「俺も」
ラディスは笑いかけながら、
「DX部隊なんだよ」
暫し、沈黙が訪れた。
見え透いた嘘だと決め付けて無視を決め込んでいるとか、そうではなく。単純にこの男がDX部隊の名に見合わなくて。
「っくく、」
吹き出したのは男の方だった。
「こら、ファルコ!」
「だってよ、……あー。世界はひれぇな」
そう言って笑うこの男は、どうやらファルコというらしい。青年は小さく息を吐き出して、それからラディスを横目に。
「何か、悪いな」
「いやいや」
ラディスは、特に気にしてないらしく。