第三章



「ぁ、ラディス、さっ」

止めようと手を伸ばす。が、阻むように竜が目の前に現れて、ヨッシーは声を失った。思うように体が動かず、立ち竦む。

「ちっ」

再び、ファルコが銃を発砲して注意を引いた。竜はそちらを振り返って。


「カービィ!」

大穴を覗き込んだが、彼はただただ落ちていくだけだった。ラディスは顔を顰めて。

迷いなんてなかった。大穴の中へ追うようにして飛び込み、後ろに青い稲妻を放って加速。降下しながらその手を伸ばす。


「やっ」

如何なる攻撃も通用しない。

再び此方を向いた竜に、ヨッシーは咄嗟に近くにあった握りこぶし程の石を手に取り、それを思いきって投げ付けた。

石は見事、竜の顔面を覆う一見すると仮面のような甲殻に命中。竜は鳴き声をあげて飛翔、別の大穴に飛び込んで。
 
 
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