エピローグ
なぁ、ラディス。
お前はどう思うだろう。
少し勝手かな。
寂しがり屋のお前を置いていくなんて。
でも。
俺たちはいなくなるんじゃない。
進むんだ。
お前のいる場所より。……少し前へ。
俺たちが願った優しい未来へ。
「……ラディス」
フォックスは静かに呟いた。
「いってきます」
寂しいのは誰も同じことで最後まで名残惜しそうに視線を残しながら、本当に、立ち並んでいた誰もがそれからゆっくりと背を向けて歩き出した。
縋り続けてきた過去を離れて。
未来を願う。
新たな仲間たちがいる、現在(いま)へ。