第二章
幸いなことに、文句を言う人間は一人もいなかった。リムは腰に手を当てながら、
「ま、いっかぁ。泣き顔のおじしゃんがリーダーよりはマシでしゅしぃー」
「失礼なっ!」
マリオとルイージは声を揃えて。
「僕も兄さんも若いんだぞ!」
「そうだ! まだ二十歳なんだからな!」
「えっ」
小さく声を洩らしたのはラディスである。
「……何だよ」
「おっ」
わなわなと震えながら。
「俺より……年下……」
訪れる沈黙、そして。
「はああっ!?」
本日二度目の絶叫である。
「ちょ、おまっ! マジかよ!」
「だ、だって俺、二十四だし」
「てっきり、同期かと思ってた……」
そう呟くフォックスの年齢は十八歳。
「人は見かけによらないって言うだろ」
「詐欺だ……」