エピローグ
……呼び止めたのは。
「ピチカ?」
リムはきょとんとして見つめる。
「……僕も」
すうっと息を吸い込んで。
「僕も行くっ!」
はてさてこの流れは。
「じ、じゃあ僕も行きたいな……」
「リュカは向日葵が大好きだもんな」
おずおずと手を挙げるリュカに、ネスがにっと笑いかける。
「ずるーい! 僕たちも行きたい!」
「遊びに行くんじゃないんだぞ」
羨むローナを呆れた顔で宥めるネロ。
「ま、いいんじゃない? 妙にしんみりしてるよりはさ」
「あっこら」
カービィが呟いたのが運の尽き。
あちらでもこちらでも行きたい行きたいと。わいわい、がやがやと。
「お供え物をしたら直ぐに帰るのよ?」
リムは困ったように、
「それに……ラディスとは貴方たち何の関わりもないじゃない」
確かにルーティは彼の息子だがその他X部隊結成と同時に新しく交えたメンバーにとっては、ラディスは姿形も見たことがなければこの世界を救った英雄としかイメージが付かない。
況してや墓参り、観光という話ではないのだから楽しいはずもない。