第三章



「どぉーんっ!」

不意に背後から忍び寄ってきていたローナに力強く背中を押され、ルーティは転倒。

水飛沫が上がる。

「わっ、ルーティ大丈夫か!?」

先に膝を付いたお陰で何とか衝撃は和らげたものの、海中に頭を突っ込んだお陰で浅瀬に浮いていたわかめが頭の上に乗っていて。フォックス、思わず吹き出し。

「ちょ、なっ何だよぉ!」
「草、電気タイプに昇進ね。ルーティ」

シフォンはくすくす笑って。

そこでようやくルーティは頭の上に乗っていたわかめに気付くと、直ぐ様わかめを鷲掴み、海面に叩き付けて。

「ローナぁあ!」
「僕は悪くないもーん!」

ルーティが声を上げると、ローナはへらへら笑いながら逃げ出して。ルーティは頬を膨らませ、仕返しをするべく追いかける。

フォックスもシフォンも、そんな二人を笑いながら離れた位置から見守っていて。
 
 
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