第三章
「ちょっ、何で逃げるのさぁ!」
何故か鼻を押さえながら猛スピードで駆け出すディディーとトゥーンの背中を見つめながら、ピチカはその行動に理解が出来ず、ぷくうっと頬を膨らませてから溜め息。
「全く、ウブねぇ」
リムは腰に手を当て、短く息を吐き出して。……ちなみにリムはピンクのビキニを着込んでいて、元々ピンクが似合う彼女にはそれがしっくりきている。
「……あら、ネロ」
視界の端でじっと此方を見つめ突っ立ってるネロを見つけ、リムはずいと詰め寄り。
「ね、あんたはどうなのよ」
谷間が。
気にしちゃいけないと言い聞かせようにも、視線が外れない。ネロはたちまち真っ赤になり、頭から湯気が噴き出すと。
「まっ馬子にも衣装だな!」
咄嗟にそう言い放ち、ディディーとトゥーンが駆けていった方向、即ちトイレへと逃げるように駆け出すネロ。
「何よそれ!」と不服そうに声を上げるリムの横で、リンクとドンキーは。
「ウブですねぇ」
「青春真っ盛りやなぁ」