第二章
「寝れねえのか」
結局ウルフが言い当ててしまい、ルーティは苦笑して後ろ頭を掻きながら。
「まあ、そんなとこ」
ウルフはふんと鼻を鳴らして。相変わらず素っ気ないな、とルーティは続けて苦笑、何気なく夜空を見上げてみると――
「あっ」
水色の閃光が夜空を過る。初めて見た流れ星にルーティは思わず声を上げて、屋根の上で正座。瞳を輝かせながら。
「見たっ!?」
「いちいちうっせーな。餓鬼が」
ドライな反応。だけど、何故だか心が落ち着く。この場所には優しい温もりがある。
僕の一番、大好きな場所――
「……ウルフ、聞いてもいい?」
ルーティは痺れる前に足を崩すと、ちらりと横目でウルフを捉えて。ウルフは吸い終わった煙草を足下に捨て、踏みつける。
「パートナーってどう思う?」