第二章
「その服、そっちに置いといてくれ」
「了解デス」
此方、ワリオとロボットの部屋。
せっせと片付けをしてるかと思いきや、ワリオはベッドの上で寛ぎつつ、ロボットに片付けの指示を出していて。
「変わらん奴だな。役に立つ」
ワリオはげらげらと笑って。
以前、亜空軍に所属していたワリオとロボット。関係としては、雑用としてマスターに造り出されたロボットの方が下で、ワリオは当然、扱き使う側だった。
X部隊に所属してからはワリオの監視が厳しくなり、回数も減った。が、同室になれば約一週間、思いきり楽が出来る。
そうでなくともバカンスなのだから、特別扱き使う必要性は皆無なのだが。
「奴とは大違いだな!」
ぴたり、とロボットの動きが止まる。
「いつも黙っているあの餓鬼だ。何かをしろと言っても首を傾げるだけだし、裏切るような行為ばかりで本当に役立たず」
ドゴッ!
ロボットが後ろ手で壁を殴り付けた。
機械なので当然、拳が壁に減り込んでコンクリートも抉れている。どうやら、馬鹿にされたことが気に食わなかったらしい。
「……言葉を選んでいただきたいのデス」
「お、おう」
変わってない。ことはない。