第二章
「ポポはぁ、ナナの水着とか浴衣ぁ、楽しみですかぁ?」
「えっ」
ナナがちょうど、鋏を借りに部屋を出ている時だった。段ボールを開けられなくては何も出来ないので、暇潰しにヨッシーはポポに話題を提供したのである。
「そっそっそっ……そりゃあ」
かあっと顔を真っ赤にし、ポポは体育座りをして膝に顔を埋めると、小さな声で。
「た……楽しみ、だよ」
このウブな反応ときたら、弄りがいがある。確かに、普段素肌を露出しない二人だからこそ、楽しみが二倍なのかも。
「ビシッと決めちゃってくださいねぇ?」
「なっ何のことだよ……!」
ヨッシーに小突かれ、ポポはますます顔を赤らめながら距離を取る。その時、ちょうど鋏を借りたナナが帰ってきて。
「お待たせ!……どうしたの? ポポ」
「そんなに心配しなくてもぉ、深刻な問題じゃないですよぉ……ねぇ、ポポ?」
ヨッシーはニヤニヤといやらしい笑みを浮かべている。ポポは立ち上がると。
「そう! 俺とヨッシーは今まさに! 温暖化問題について話していただけだ!」
「深刻ね」
ポーカーフェイスが下手なタイプ。