第二章
一方、ルーティは荷物の整理整頓が終わって、ベッドの上に寝転んでいた。
同室のロイは、こういう整理整頓が得意じゃないのか手が止まってしまっている。
「しっかし、お前すげーな!」
遂に飽きてしまったのか、ロイはルーティの隣に寝転がってきて。ルーティは驚き、一旦体を起こしたが再び寝転んで。
「神を倒したり、サプライズしてくれちゃったり……さっすがラディスの子供だわ」
「やめてよ、ロイ」
優しく髪を逆撫でされて、ルーティは擽ったそうに愛らしく笑う。その笑顔にきゅんとしたロイは、思わず抱き締めて。
「ああもう! フォックスが近付く奴全部目の敵にする意味が分かる気がするっ!」
「ちょっ、ロイってば」
ドンッ!
唐突に隣の部屋から大きな音がして。
どうやら壁を叩かれたらしい。驚いたロイが飛び退き、目を丸くしていると。
「隣の部屋、フォックスだよ」
「あー……なるほど」
納得したロイが、苦笑を浮かべた。