第二章
「まさかあんたと同室とはね」
リムはドンキーと共に部屋に入って。
ドンキーは力があるので、リムと同室と聞いて荷物をまとめて運んでくれたのだ。
「ま、仲良くしたってや」
「一応同期だものね」
ドンキーが段ボールを床に下ろすと、リムは「ありがと」と告げて自分の荷物の入った段ボールの前に両膝を付き。
「そういえば」
リムはふと、ベッドの縁に腰掛けて一休みしているドンキーを振り返って。
「貴方、そろそろ恋人は出来たの?」
ドンキーは手で首元を扇ぎながら。
「出来ん出来ん。俺、奥手やからなあ」
「自分で言うの? それ」
リムはくすくすと笑って。
「そういや、リムはどうなん?」
「どうって?」
ドンキーは数回瞬きを繰り返して。
「……何よ」
「いや」
怪訝そうに見つめるリム。ドンキーは頬を人差し指で掻きながら、苦笑を浮かべて。
「パートナーって似るんやなぁ……」