第二章



「無駄な肉一つ無いすらりと伸びた脚」

リオンはぽつりと呟いて。

「筋肉質な二の腕……噛み付きたくなるうなじ……ああっ、その吊り目もなかなか」
「Hey」

段ボールから荷物を運び出していたソニックだったが、手を翳してにじり寄ってくるリオンを片手を突き出し、止めて。

「まず、その手はやめろ」
「なるほど。この手で自慰をしていろと」
「Keep it to yourself」

ソニックが英語で言い放つと、リオンは意味を理解しその場で正座して。

「いいか? 俺をネタに発情するな」

ソニックはベッドの縁に腰掛けると、足を組んでリオンを見下ろし、溜め息。

すると、リオンは再びにじり寄ってきて。

「な……何だよ」

リオンはソニックの足に両手で触れて。

「ちょっ」
「ならばせめて忠義の証にその足を舐めさせてくれ」

うっとりと目を細めるリオンに、ソニックは口角をひくつかせながらぽつりと。

「……日本語が通じないのは初めてだ」

ユウの気持ちが分かった気がする。
 
 
22/47ページ
スキ