第二章
そういう意志が大切なんだろうな、とルーティがソニックの決意に感心していると。
「どっかの誰かとは大違いね」
ぐさり。
話を聞き付けたシフォンが、ちょうど近くを歩いていたネロに言葉の刃を突き刺す。
「へ、へんっ。別に? 俺だって平気だし。つか水が苦手とか今時古いし超ウケる」
そう言って平然を装うネロだが、口角がひくひくと引き攣っている。すると、ニヤニヤしながらローナがネロの背後へ。
そしてぱちんっと指を鳴らし、何処からともなく現れた水の塊をネロの頭上へ落とす。当然、ネロはびしょ濡れになって。
「っぎゃー!?」
大袈裟に声を上げて、ネロは前方へ向かい猛ダッシュ。……何でだろう。
暑いんだから逆に助かるはずなんだけど。