第二章



エアポート専用の島はもう一つの島よりも一回り小さく、滑走路と空港、そして隣り合ったリゾート地のある島まで緩やかに伸びた道路以外は、緑が生い茂っている。

そうなると、専用バスでの移動も含めて昼過ぎになるだろうか。別荘に着くまではまだまだだな、とルーティは考えて。

「んっ……、んん? あっ!」

覚醒は連鎖するもの。

窓から差し込む日の光にゆっくりと瞼を開いて、ローナはまだ眠たそうに瞼を擦りながら窓の外を見遣る。そこから見えた景色に、ルーティ同様思わず声を上げて。

「シフォン! 起きて、島だよ!」
「ん……っ、島……?」

ローナに体を揺すられ、シフォンは恐る恐る窓の外を覗き込む。そして周りも次々と目覚め、歓心の声を上げていき。

「どんなもんかと思えば」

すると、目覚めたウルフがルーティの後ろから窓の外を覗き、つまらなそうに。

「至って普通の島だな」
 
 
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