第二章
――どのくらい眠ったのだろう。
ふと、ルーティはゆっくりと瞼を開いて、辺りを見回した。どうやら、早朝の内にはしゃぎすぎて皆、眠っているらしい。
いや、その前日まで仕事詰めだったのだから、疲れていたのだろうか。
それより、窓から差し込む日の光が鬱陶しい。ウルフが目覚めない内にカーテンを閉めよう、そう思って窓を覗いた。
「わあっ……!」
ルーティは思わず、声を上げて。
窓の外に広がっていたのは、晴れ渡った青い空と、今にも空と溶け合って一つになってしまいそうな、一面の青い海。
その海の上にぽつんと浮かぶ、一つの島。
――あれが今回の目的地、アクエスである。水瓶のような形をしたこの島は、瓜二つの島が隣り合っていて、この内の一つは、飛行機の着陸専用のエアポートである。