第一章
……どうしてこうなったのか。
「はい、ばんざーい」
ルーティが告げると、ソニックは言われた通りに両腕を挙げて。ルーティは腰に手を回し、慣れた手付きで帯を巻く。
「よっと」
「お前、よく知ってるなぁ」
着付けを終えると、ソニックはその場でくるりと回って鏡で浴衣姿の自分を確認、感心したように声を上げて。
「母さんがやりながら教えてくれて」
ルーティは頬を人差し指で掻きながら、照れ臭そうに笑う。昔から、どうしたわけか記憶力は人一倍良い方なのだ。
「さて、と」
ソニックの着付けも終わったことだし、今度は自分だな。ウルフ達を待たせるのも悪いし、さっさと着て見せなくちゃ。
そう思ったルーティが、早速着ていた服を脱ぎ始めた、その時。
「Consider it done!」
「へっ?」
だから、英語じゃ分からないんですけど。