第七章
「……成る程な」
祭壇の前まで来たスネークとソニックは、誰がやったのかタワー状に積まれた供え物の饅頭の隣にぽつんと置かれた紙を見てようやく事を理解した。
「だが、俺たちが最後のペアだろう? それじゃ脅かせないじゃないか」
スネークが言うと、ヨッシーはむすっとした顔で。
「十分に脅かしてたじゃないですかぁ」
「待て待て。あれは不本意であってだな」
彼らが話を交わす傍でゲムヲは拾った棒切れを手に屈み込み、地面に絵を描いていた。ふと、手を止めて立ち上がる。彼が暗闇の先にぼうっと視線を送るので、それまで近くで眺めていたロボットはその先を見遣った。
「……誰かが此方へ向かっているようデス」
えっ、と誰もがロボットに注目して。
「三つの個体を確認。体温を感知。人間で間違いはなさそうデス」
「意外とハイテクだったんだな」
ファルコは腕を組んで感心。
「じゃあやっぱやめとくか? これ」
「確かに、あまりいい目で見られないかもしれないね……」
「えーもったいないよ!」
マリオとルイージが口々に話しているところを声を上げたのはピチカ。
「そうだよ! もったいねえよせっかく準備したのに!」
「何だったらそいつら脅かしてやろうぜ!」
「ディディー。兄ちゃん怒るで。人様に迷惑かけたらあかん!」
「いいじゃないですか。俺は子供たちの意見に同意します」
「んなっ、リンク!」
さて。何故かとんでもないことになってきたようだが。
「いいのかなぁ……?」
「有能な特殊部隊様が敵を替え玉に置いてきた時点で問題だろ」
煙草を吹かせるウルフの意見にも一理あり。ルーティ、深く溜め息。