第七章
さて。いよいよ最後のペアである。
「あんたも被っておいた方がいいぞ」
そう言ってソニックが手渡されたのは段ボール。ご丁寧に穴が開けられているので中から覗くことができる。とはいえその大きさも納まるのはせいぜい頭くらいのものだが。どうしたものかと迷ってる内にスネークは躊躇いなく頭から被ってるし。
「……なあ。これって意味あるのか?」
「視界良好とも言い難いし、背後から仕掛けられたらまず終わりだな」
スネークは腕を組んで。
「だが俺は段ボールに無限の可能性を感じている!」
やれやれ。ここまでくると信者だな。そもそもこの段ボール、どっから持ってきたんだ。ソニックが呆れていると、スネークは彼の肩をガシッと掴んで。
「あんたも騙されたと思って被ってみるといい! 何かあってからじゃ遅い、それこそ後の祭りだ! 祭りの後だけに!」
「落ち着けってスネーク、それは突っ込んでほしいのか?」
「被ってほしいんだ!」
結局、勢いに押し負かされて。
「なかなか様になってるじゃないか」
何処らへんが。
「よぉし準備は整ったな! 行くぞソニック!」
「It's crazy……」
――俺は何処に向かってるんだろう。