第七章
「り、リーデッドとか出ないよな……」
「出ませんよ」
次に歩いてきたのはリンクとトゥーンである。懐中電灯で先を照らすリンクに、トゥーンはぴったり寄り添っていて。
「トゥーン、歩きにくいです」
「な……俺は兄ちゃんが怖がると思って」
「あっ」
リンクは不意に声を洩らすと。
「ななななっ、何!?」
この怖がりようである。
「すみません。勘違いでした」
「今の絶対わざとだろ」
「いいえ?」
リンクはくすっと小さく笑みを溢す。
「そういうの、女の子は嫌いなんだぞ!」
「残念ながら恋には無関心なもので」
そう言って視線を向けられれば、トゥーンはぱっと顔を背けて。――その時、不意に近くの茂みががさがさと音を立てた。
「ひっ!……じ、冗談だろ」
「どうでしょう」
リンクは懐中電灯で茂みを照らし出して。