第七章
結局、全員が参加する羽目に。
ルールは簡単で、鳥居の先にある祭壇の上にそれぞれ渡された饅頭を供えるだけ。
その祭壇までは林となっており、何らかの仕掛けも施されているのだとか……
「明かりは?」
「毎度お馴染み、懐中電灯だ!」
にやにやしながら告げる辺り、用意された中には電池の残量が少ないものもあるようだ。ここは運に賭けるしかない。
「ろっ蝋燭でもいいのよ……」
「だが断る」
さらりと返したマリオはそろそろと逃げ出そうとするルイージの腕を掴むと、
「いざ!」
「嫌だぁああ!」
ずるずると引きずられるようにして闇の中に消えていく様は、何とも哀れである。
それでも、この肝試しでのペアの相手が普段のパートナーのことを指すのだからまだマシか……頑張れ、ルイージよ。