第六章
その時だった。
「ぃよっしゃあ!」
この声は。リンクとロイは顔を見合わせ、声が聞こえてきた屋台へ向かう。
「あったりぃー!」
「ボクだって!……それ!」
輪投げ屋。さっきの声はディディーだったらしく、拳を振り上げて大はしゃぎ。
負けじとピットも輪を投げる。
「よーし!」
トゥーンも輪を構えて。
「ご苦労様です」
「お、やっとおった。ほんま子供っちゅーんは何でも買う買うゆうて困るわ」
傍で見守っているドンキーにリンクが声をかけると、ドンキーは肩の荷が下りたようで、小さく息を吐き出す。
「二日連続ですね」
「あんた分かっとって任せたんか」
「どうでしょう」
「鬼や」
それでもこそこそするよりはマシか。
「何の話だ?」
ロイは小首を傾げて。