第六章
駄目だこいつ。早く何とかしないと……
「さあ!」
ぐいと紙コップを突き出すメタナイトもまた、完全に出来上がっているらしく。
「よっ、リーダー!」
「一気に飲んじゃえば平気だよ」
「支払いは俺に任せろ」
ロイ、マルス、アイクも口々に手を叩いてコール。一回だけならいいよね、とルーティが恐る恐る手を伸ばしたその時、紙コップはウルフに奪われて。
「あっ」
止める間もなく、一気飲み。
ぽかんとして見上げるルーティに空になった紙コップを渡して、鼻を鳴らす。
「行くぞ」
「え、……あっ、ちょ」
紙コップ。先を歩き出すウルフに慌てふためいていると、カービィはひょいと紙コップを取り上げて。ルーティの背中を軽く押し、手のひらを振りながら。
「んふふー……デート、楽しんでねぇ?」