第六章
◆第六章『わっしょい、夏祭り!(前編)』
次の日。
「す、すとっ、ぅぐ」
「もう。浴衣買ったのはソニックでしょ」
ここはソニックとリオンの部屋。
リオンが一緒では着付けもままならないだろうと退室させてから、ルーティはソニックに浴衣を着せ、ぐっと帯を締める。
「髪は? 結んどく?」
「あー」
「おにぃー!」
部屋の外からピチカが呼びかける。
「早くぅ! 置いてっちゃうよぉー!」
ルーティとソニックは顔を見合わせて。
「ま、髪くらいいっかな」
「じゃあ出よっか。……今行くー!」
時刻は午後五時。
昨日の大雨など嘘のようで、空は青く晴れ渡って……まあ、といっても今は夕方。
俗に言う、祭時というやつだ。