第五章



「そ、それで?」

気のせい。決め付けて、訊ねる。

「次に助けてくれた人は、二人だったんだけどさ。緑色で髪が長い奴と」

ウルフの狼耳が、ぴくり。

「黒の天パで、猫耳が生えてた奴」
「違うの、王子様!」

天パとか言うな、とピチカは頬を膨らませて。それがつまらないのか、ディディーは「はいはい」とこれまた適当な対応。

「お、おい。フォックス」
「無い。それは無い」

ファルコも同じことを考えたらしいが、そんなのは有り得ないというより、あってはならないのだ。そんなわけでフォックスが苦笑気味に否定していると。

「なあ」

ネスは気付いたように。

「何だよ」
「猫耳じゃなくて多分、豹の耳」
「ぶっ」

ウルフを含めた三人が同時に吹き出すのだから、ルーティは驚いた。そんな、面白い要素はあっただろうかと首を傾げて。
 
 
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