第五章



「今すぐ戻してこい」
「あっ、そこは」
「変な声を」
「すみませーん!」

制服を脱がせようとしたその時、カウンターの向こう側から聞き覚えのある声がして。ユウはそろそろと顔を覗かせる。

「っ、ま」

まずい。子供達である。

どうしてよりによってこっちに。ユウは急いで顔を引っ込めると、早く脱がされないかと待機中のリオンを見下ろして。

「……好きにしてくれ」
「阿呆か」

目が合った途端、頬を赤らめるリオンの頭を拳骨。こうなったらバレないことを祈りつつ、彼にレジを任せるしかない。

「い、いらっしゃいませ」

リオンをレジに立たせ、応対。

ネスが篭をカウンターに乗せている間、リュカはじっとリオンを見つめていて。
 
 
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