第五章



「砂糖と塩、だったよな……」

ディディーは確かめるように呟き、棚の上に並べられた商品に手を伸ばす。まずは塩の入った袋を二つ、ネスに手渡して。

「よし、後は……」

と、ディディーの手が止まった。

いつまでも商品を取ろうとしないディディーに、トゥーンは肩が凝ってきて。

「っどうしたんだよ!」
「なあ」

その場にいた四人は疑問符を浮かべて。

「黒砂糖、角砂糖、白砂糖……三つも選択肢があるんだが、どれだと思う?」

くっだらな!

そんなん白砂糖買ってまえばええやん!

思わず振り返るドンキーを余所に、子供組は真剣に悩み始めた。X部隊には大人も多いので、角砂糖がいる可能性も高い……

が、もしかしたら気分を変えて黒砂糖を要求してるのかも。X部隊メンバーとして、ここで買い物を失敗するのは恥ずかしい。
 
 
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