第五章
影の正体はこの五人だったのだ。
何故、子供達に買い物を任せておきながら付けてきたのか。その理由、時間は、子供達が別荘を出ていった直後まで遡る――
「本当に大丈夫かしら」
最後、扉が閉まるのを見届けて、リムはリビングへ歩き出す。心配そうなリムに、ドンキーは頭の後ろで手を組みながら。
「心配あらへんて。ピチカ、十四やろ?」
確かに、あの中でピチカは一番年上だ。
しかしこの年になっても年齢を感じさせない容姿と、期待を裏切らない純粋で天然、時折我が儘な性格は誰よりも子供。
何より、戦士だというのに子供達は揃いも揃って遊びに明け暮れる毎日……これを保護者として、心配しない訳がないのだ。
「貴様は心配性だな」
「あら。自分も見送りに来たくせに」
はっと鼻で笑うユウにリムが返すと、ユウはぷいと顔を背け――ふと、足を止める。