第一章
「おはようございます、ルーティ」
「あ。……おは、よ」
さっきまでの爽やかな笑顔はどこへやら、リンクが朝食を運んできたというのにルーティの笑顔はぎこちなく、不自然で。
「残さず食べてくださいね」
続いてウルフの朝食を運んできたゼルダが、二人ににこりと笑いかける。
ルーティは己の両膝の上に拳を置き、俯いていて。ごくりと息を呑み、遂に覚悟を決めたのかルーティは勢いよく立ち上がる。
「皆っ!」
意を決して声を張り上げると、さすがの皆も口を閉ざして注目。一旦深呼吸して気持ちを落ち着かせ、ルーティは。
バンッ、と机を平手で強く叩いて。
「ごめんなさい!」
先程の声に負けない声量で、謝った。