第五章
◆第五章『発令! トラブル警報!』
島の天気は変わりやすい、と聞いたが。
「てめえ、太陽っ!」
昨日まであんなに晴れ渡っていたというのに、今日は生憎の雨。廊下から窓の外を睨み付け、声を上げたのはディディー。
「サボってんじゃねえよ!」
「そうだそうだ!」
賛同して続けるのはトゥーン。
バカンスは今日を含めて四日あるし、明日と明後日の夏祭りだけでも晴れてくれれば十分なのだが。子供は、そうもいかない。
「子供は風の子!」
「そうだ!」
「外で遊ぶのが一番!」
「そうだ!」
「せやったら買い物頼まれてくれへん?」
「そ……、えっ。買い物?」
振り返ってみると、そこにはドンキーが立っていて。隣にはリンクが並び、にこり。
「そうですよ。頼まれてもらえますか?」
ディディーとトゥーンは顔を見合わせる。
――確かに暇を持て余してはいたが、この雨。彼らが少しでもそう思ったように、雨の中を歩くのはちょっと……勘弁。