第四章
「こうなったら僕がやるしかないね!」
勢いよく手を挙げたのはローナである。
「あら。妹には任せられないわ」
次いで手を挙げる、シフォン。
「ファーストキスは俺が守る!」
「奪う、だろ!」
それを見たフォックスも負けじと手を挙げるが、ファルコに肘で小突かれて。
「じゃあ僕がやろうか?」
「師匠として弟子には任せられん」
「メタナイトじゃ無理だろー」
口々に手を挙げるのは順番にマルス、メタナイト、ロイ。……ここまで来れば分かるだろうが、このパターンはあれしかない。
「ならば私がっ!」
「誰が“どうぞ”するかぁ!」
今だとばかりに手を挙げたのはリオンだったが、当然、誰も譲るはずがなく。
――リオンに任せたらルーティが危ない。