第一章
◆第一章『思い立ったら? 即行動!』
「暑いんですけど」
服の襟を掴み、ぱたぱたと仰いで素肌に風を送りながら怠そうに呟くのはカービィである。ルーティはというと、その右斜め後ろをのろのろと歩いていて。
――この二人、共同任務の帰りである。
朝から出ていて、昼の一時頃に任務を終わらせてエックス邸に帰っていた途中なのだが……さすが夏日。暑くて嫌になる。
「どっかで涼まない?」
「報酬金でアイスでも……買う?」
カービィの意見に、ルーティは暑さに堪えきれず苦笑混じりに提案。しかし暑さのせいか、カービィのテンションは上がらず。
「はぁい。賛成……早く行こ行こ」
このやる気の無さ。
片手を力なく振り上げて、賛同。ルーティは短く息を吐き出すと、銀行を探して。