第四章
しかし、ウルフは深く深く潜っていき。
まさか海底に沈んだんじゃ……なんて嫌な想像をしながら、フォックスはウルフの後を追いかけ、泳いでいく。
「っ!」
見つけた。――ルーティである。
ルーティは珊瑚礁にぐったりと凭れるようにして、気を失っている。その手にはしっかりとペンダントが握られていて。
ウルフはルーティを抱き抱えると、フォックスと顔を見合せ、頷いた。
早く海面に上がるべく、フォックスはウルフの背中を押すようにしながら泳いで。
「ぷはっ……」
「おいルーティ! 目ぇ覚ませ!」
ようやく海面に顔を出した二人は、すかさずルーティの安否を確認。ウルフが呼びかけて頬を叩くも、反応はない。
「見つかったのぉー!?」
砂浜から声を上げるのはカービィ。
とにかく、海から出なくては。双方軽く息を弾ませながら、最後の力を振り絞った。