第四章
ペンダントは、綺麗な放物線を描きながら深みのある海の中へ……ぽちゃん。
「な……なっ……なな……」
「かえしたら、かまってくれなくなる」
驚きと焦りのあまり、言葉が出てこないルーティを見上げ、タブーはにこり。
「それに、ぼくはルーティのなかまじゃない。だから、いじわるをしてあげる」
色々と間違ってるよ!
フォックスやファルコがあんなに頑張っているというのに、とんだ大失敗だ。
迷っている暇はない――落ちた場所が分からなくなる前に、とルーティはくっ付いてくるタブーを引き離し、駆け出して。
「あれっ、おにぃ?」
一人、海へと駆け出していくルーティを目にピチカは小首を傾げて。ローナもピチカの視線を辿ってルーティを見つけたが。
「砂浜の上は熱いからねえ」