第四章



ユウの瞳はそれまで金色の光を灯していたが、瞬きをすると、瞳は紫色に戻り。

「ユウが操っ」
「しー!」

今のボールはユウが超能力で遠隔操作をしていたのか。マルスが声を上げようとすると、ドンキーはマルスの口を塞いで。

「ええか? ルーティに気付かれたら連帯責任や。黙って見ときぃ」

ドンキーが声を潜めると、マルスはこくこくと頷いて。――肝心のルーティは。

「一応仲間なんだから意地悪は駄目だよ」
「いじわる?」

気付いていない。

それどころか、今のをタブーの仕業と勘違いしてちゃっかり叱っている。

「そうかっかするな」
「兄さんは甘やかせすぎなんだ、よっ!」

宥めるマスターにクレイジーはますます気を悪くしながら、サーブを打ち込む。
 
 
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