第四章



さすがだ。意地が悪い。

此方の性分をよく知っている……ファルコは舌打ち、ぷいと顔を背けてしまい。

「続けよう、ファルコ」
「わぁーったよ」

こんな終わり方では不完全燃焼だ。

フォックスが告げると、ファルコは仕方なさそうに位置について。すると、タブーがファルコに持っていたボールをパス。

「さっきのはクレイジーの独断だ。悪かったな。点も、ボールもそっちに譲ろう」
「ちょっ」

マスターの発言にクレイジーは納得がいかない様子だったが、諦めたのか溜め息。

「……どうすんだよ、フォックス」

ファルコはサーブを打つ構えのまま、フォックスの背中を見つめて。フォックスはというと、腕を組み策を練っていた。

――確かに、間違ったことは言ってない。

だからこそ奴らはまた、タブーのサポートを受けつつ、攻撃を仕掛けてくるに違いない……そうなれば敗北は目に見えている。
 
 
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