第四章
◆第三章『真夏の海で大乱闘?(後編)』
「おい。マジで落っことしたのかよ」
ファルコは立ち上がって両膝に付いた砂を払うと、フォックスを見つめて。
「気付いたら無くなってたんだ……でも、海から出てビーチフラッグ対決をやってた時はまだあったし……」
フォックスは額に滲んだ汗を拭ってはファルコを見上げて話していたが、休憩している暇は無いと思い直し、また探し始めて。
「この辺で落としたの?」
「ああ、多分この辺で……いっ!?」
不意討ちで声をかけてきたのはルーティである。傍にはウルフもいて、フォックスは思わず尻を付いたまま後退。
「るるるっ……ルーティ……」
みるみる内にフォックスの顔が青ざめていく。ルーティはきょとんと首を傾げて。