第三章



「勝負の行く末は見えたようですね」

砂埃により、サポート出来ない状況を与えられたのには驚いたが、今見えている光景こそが結果。リンクは小さく笑って。

「どうだかな」

ウルフは意味深に返す。何をそんなに冷静にいられるのか、とリンクが不審に思っていると、とうとう木刀は降り下ろされて。


分かってるよ、ウルフ。

何も言わないということは、サポートがなくともどうにか出来る範囲ということ。

確かに鳩尾への攻撃は痛かったけど、一度膝を付いてしまえば相手からの攻撃は上からだと簡単に読むことが出来る。

大切なのは一か八かを狙うのではなく――


「今っ!」


完璧に切り返すこと。


「な……っ!?」

真上に向かって突きを繰り出すルーティ。

木刀の先端はトゥーンの手首にヒットし、トゥーンは思わず木刀を手放して。
 
 
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