第三章
「き、緊張してきた……」
続いての対決はルーティ・ウルフペアと、リンク・トゥーンリンクペア。
目隠しをするのはルーティとトゥーンである。いよいよ自分の出番が回ってきたもんで、ルーティは緊張しているのか深呼吸。
「大袈裟な奴だ」
「うっウルフには分からないよ」
ふんと鼻で笑うウルフにべえっと赤い舌を出しつつ、ルーティはしっかりと目隠し。
「さ、サポート……ちゃんとしてよね」
「どうだかな」
風船付きヘアバンドをルーティの頭に嵌めてやりながら、ウルフはどっち付かずの態度をとって最後に木刀を手渡す。
「もう」
こうなれば不安しかない。
しかも相手は剣士。トゥーンが子供だからって甘く見てはいけない……あれでも剣を持てば剣士組と互角にやり合えるのだ。
――子供だからか集中力と体力が足らず、結果、押し負かされてばかりだが。