第三章
チュンッ!
遮るように赤い光線が、リオンのすぐ足下へ放たれた。黒く焦げた砂からは煙が上がり、さすがのリオンも顔が引き攣る。
「目標、外したデス」
どうやら犯人はロボット。ゲムヲをあんな目に遭わされたのでご立腹らしい。
「ひぃ!」
次々と赤い光線が放たれていく中、パートナーであるはずのユウは知らんぷり。
一方のゲムヲは痒くなってきたのか、手をぱたぱたとさせて。そんなゲムヲを横目に仕方なく、ロボットは攻撃を中断。
「わっ若さ故の過ち……」
ゲムヲを連れてシャワールームへ向かうロボットを見送りながら、リオンは額に滲んだ汗を拭い、ほっと一息。
これで少しは反省したかと思いきや、リオンはぱっと振り返り満面の笑みで。
「第三回戦! 始めるぞ!」
懲りない奴だ。