第三章



動かない。

どうやら本当に、メタナイトの声だけを聞いて動くらしい。なら、メタナイトが何か言うよりも先に攻撃を仕掛ければ。

「攻撃モーションに入るデス――ゲムヲ。正面一メートル以内に目標有り」

ロボットは相変わらず淡々とした口調で、それでもはっきりと状況を告げて。

ゲムヲは黙ったまま頷くと、木刀を構えてカービィの元へ駆け出す。ターゲットが接近する中、カービィはまるで無防備で。

「三、二……地面を強く蹴り上げて空中へ。木刀、重心を乗せて目標に振り下ろし」

ロボットが告げた通りにゲムヲは地面を蹴って飛び上がり、木刀を振り上げる。

それでもカービィは無防備のままなのだから、誰もが息を呑んだ。――ここでようやく、メタナイトがゆっくりと口を開く。

「目標、空中。カービィ、木刀を横に構え頭上へ。攻撃を受け止め次第、切り返す」
 
 
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