第三章
「両者、位置についてくれ!」
リオンが告げると、ロボットはゲムヲの元を離れて。ゲムヲは木刀を片手にゆっくりとカービィと向き合い、カービィは木刀を砂浜に突き立ててはにこやかに。
「さっさと始めてよ」
頷いたリオンは双方の位置を確認すると、片手を真っ直ぐ挙げて。
「よぅい」
振り下ろすと同時に、
「始めっ!」
「ゲムヲ。正面、二メートル先に目標有り。木刀、構えて攻撃に備えるデス」
開始直後、ロボットは早速淡々とした口調でゲムヲに告げて。ゲムヲは頷き、木刀を斜めに構えてゆっくりと後退する。
「……ふぅん」
ロボットらしい説明にカービィは再び木刀を肩に担いで考えていたが、何となく位置を把握したのか木刀を軽く振るい。
「カービィ! まだ出るな!」
ゲムヲが音を立てずに後退りをする中、メタナイトが静止の声を上げるのも聞かず、カービィは木刀を構え、駆け出して。