第三章



「おっちゃん! それは血糊だ!」
「某眼鏡探偵の坊主みたいに言うな!」

トゥーンがすかさずロイが頭から被った赤い液体の正体を突き止めると、マリオはハリセンを向けながら突っ込んで。

「ここはどうせならピットに言っていただきたかったですねぇ」
「中の人ネタは限界があるだろ! つか似せたら犠牲者出るからやめい!」

続いてにこやかに話すリンクに、マリオはまたもハリセンを向けながら突っ込み。

「あー……戦いに夢中で、負けたらどうなるかってのすっかり忘れてた」
「お前の場合妙にリアルだな……」

項垂れるロイの姿は、一見すれば血まみれ。負ければどうなるか、という発言があまりにも似合いすぎて、マリオは苦笑。

その時、そんな様子を端から見守っていたルイージは、ふとその辺で拾った貝殻を、マリオの風船にそっと近付けて。
 
 
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