第三章



マリオとロイは導かれるがままに向き合い、木刀を構える。リオンは位置を確認すると、片手を真っ直ぐ挙げて。

「よぅい」

振り下ろすと同時に、

「始めっ!」

踏み込むロイ。その際に鳴った砂利の音を頼りに、木刀を構え駆け出すマリオ。

「ロイ、前から来るよ! 木刀、横に構えて防御体勢!」

言われた通り、ロイは木刀を横に構えて。

刹那、詰め寄ったマリオは振り翳した木刀を振り下ろすも、呆気なく防がれ。

「ロイ、後方に飛び退いて前方に詰め寄り、薙ぎ払い!」
「兄さん、来るよ!」
「アバウトだなおい!」

マリオは思わず突っ込むも、ピットの声が聞こえているのだから、それを頼りに動けばいい。マリオは相手の距離感を狂わせるべく、ロイの後退と同時に踏み込んで。
 
 
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