第三章
――嘘をつくかもしれない可能性なんて。
ルーティはふと、ウルフを見上げた。ウルフは黙ってメタナイトに注目していたが、視線に気付くとルーティを尻目に、
「どうした」
ルーティは首を横に振って。
「何でもないっ」
ともかく、信じればいいのだ。これはパートナーの絆を試されるテストでもある。
「参加するっ! 僕、ウルフと!」
ルーティはウルフの手を掴むと、一方の手を高々と挙げて。ウルフはふんと鼻を鳴らしたが、嫌がるような素振りは見せず。
「全員参加でいいんじゃねーの?」
「まあ、参加しないってことはパートナーを信用してないってことになるしなぁ」
ディディーとトゥーンが口々に会話をすると、何となく、辺りは静まり返って。
「つか、ビリとかどうなんだよ」
「パートナーが合ってないんじゃねーの? その場合……、強制解散?」
その最後の言葉が引き金となった。