第三章
「もっ……ば、駄目……っ」
「兄さ、笑っ、笑ったら失礼……」
「喧しいわ!」
クッパという人物を長年相手にしてきたマリオやルイージにしてみれば、その光景が特別面白く映って見えて。
故に双方腹を抱え、それでも必死に笑うまいと堪えていたのだが、クッパにとってはそれが余計不快で、声を荒げて睨み付け。
「これは録音しとくべきだったわね」
「一生もんの恥ですぅー」
「んがぁああああっ!」
ピーチとヨッシーがくすくすと笑いながらからかうと、クッパは遂に頭から湯気を噴き出し、海へ向かって駆け出して。
とはいえ、これが敗者の屈辱か。
端から見ているだけでも、自分が負けたらと思うとぞっとする。ルーティはソニックと顔を見合せると、改めて苦笑して。
――それよりも、次の対決は。