第三章
「人生最大級の恥を晒した……」
「げ、元気出して。ね?」
ある意味での罰ゲームが終わると、ファルコは傍観者であるルーティらの元へ向かい、砂浜の上で両膝を抱えて縮こまり。
確かに、あれは端から見ていてファルコの方が哀れだった。ルーティは何とか励まそうとぽんぽんと優しく肩を叩いて。
「生きてるだけで恥の人もいるから」
「お前時々ズバッて言うよな」
励ましのつもりでルーティがかけた言葉に、ソニックがすかさず突っ込む。
……誰とまでは言わないが。
「次」
シフォンが告げると、次に対決を行うフォックスとクッパが前に出てきて。
「負けるつもりはないからな」
「ふん。恥をかかせてくれる」
クッパはフォックスを睨み付けて。
フォックスとしてはルーティが見ている手前、己の恥を晒したくないもの。
ライバル心を燃やすクッパを横に冷静にあしらっている様でも、実際は何としてでも勝たねばと意志を固めていたのだ。