第三章



ユウは思いの外あっさりとその場に跪く。

ファルコはずかずかとユウに詰め寄ると正面に立って、右足でユウの左肩を踏みつける。そして、腕を組みながら……

「どうだ! 嬉しいか! てめえなんか性玩具にしてやる!」

言い放つ。しかし当人の顔は赤く、口角はひくついている上に脚はガクガクと震えていて、これはこれで情けない姿。

「ああぁ……いいっ……ああいう強要プレイというのも、なかなか萌えるな……」

右手を左肩に、左手を右の腰に回してはファルコのその姿に興奮を覚え、はあはあと喘ぎ様子を見守る主催者のリオン。

「お前……」

マリオはジト目で見つめながら。

「サドなのか?」
「いやマゾだ」

即答。

しかも妙にキリッとした顔付きになって背筋を伸ばし、親指を立てるリオン。

……間違いなく、こいつは全力で阿呆だ。
 
 
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