第三章
ネロはシフォンを勢いよく指差し。
「てめっ……他人事みたいに! ってか他人事だよな! 十八歳未満だもんな!」
若干、辺りがざわついた。
こんなプロポーションの癖に十八歳未満だったとは。……うむ。実に怪しからん。
「参加しない人はどうなるのかしら」
「ふむ」
シフォンの質問にリオンは腕を組んで。
「参加しない、ということはまともな夏を満喫したいということなのだろう」
「まともかどうかは分かるんだ」
ジト目でルーティが小さく突っ込み。
「……ならば、参加しない者には」
リオンは酷く真面目腐った顔で。
「私が直々に、一人ずつ日焼け止めを塗ってやる。満遍無く」
まるで罰ゲーム。
リオンに日焼け止めを塗られるなんて、何がどうなるかも分からない。彼は自他共に認める最強クラスの変態なのだから。