第三章
リオンの突然の提案に、誰もが簡単に賛同するわけもなくブーイングが上がって。
「あら」
すると、前に出てきたのはシフォンで。
「不服そうね。きっと楽しいわよ」
シフォンはリオンの肩を持つらしく、リオンの隣に並ぶと腕をぐいと引き寄せて。
ああ、胸が。羨ましい。
「安心しろ! このビーチフラッグ対決に十八歳未満は参加できない仕組みだ!」
安心できない。
「ど、どういうルールだよ……」
マリオが恐る恐る訊ねる。
するとリオンは、自分の後ろに置いてあった箱を手に持って正面に向き直り。その箱の中には沢山のフラッグが入っていて。
「……、何か書いてる」
ルーティはリオンに近寄っていくと、箱の中から適当にフラッグをひょいと手に取って。後ろからピチカも覗き込み。